Web広告の市場調査はどうやる?|無料ツール+Dockpit分析で競合から一歩リード
広告運用を始めるとき、多くの企業が意外と軽視しているのが「市場調査」です。
どの媒体に、どんな訴求で、どの程度の競合がいるのか——。
この「土台」を押さえないまま広告を始めると、本来割く必要のないメディアに予算を浪費してしまうことがあります。
広告代理店が必ず行う「競合・市場調査」について解説します。
Web広告の“とりあえずやってみる!”は失敗の原因に
これから広告を始めようとする「競合調査が重要」と聞くけど何からやればいいのか…充分な調査をせず、Web広告を“とりあえず”やってみた担当者は、結果的に失敗してしまうケースが多いです。
具体的には・・・
・“とりあえず”うちにはインスタが合ってそうだ!と“なんとなく”媒体を選定
・CPCが高いキーワードを「成果が出そう!」と勘違いして出稿
・SNS広告に出してみたけど、費用対効果が悪い…
・競合が撤退している領域に気づかず配信し続ける
・せっかく予算を投じたけど、効果が出なかった…
こうした問題の根本原因は、「どの市場で戦うべきか」を数字で見ていないことです。広告を出す前に、市場の規模・競争度・訴求傾向を把握しておけば、媒体選定・予算配分・訴求軸での失敗を防ぐことが可能です。
言い換えれば、競合調査は「広告配信の地図」です。
地図を持たずに登山を始めれば、最短ルートを見失うように、調査を怠るとムダ配信の沼にハマるリスクが高まります。
まずは無料でできる!市場調査の基本ツール3選
広告運用の経験が浅い方でも、無料ツールを活用すれば「市場の全体像」をある程度つかむことができます。
① Googleキーワードプランナー

GoogleキーワードプランナーはGoogle広告アカウントがあれば無料で利用できるツールです。(https://business.google.com/jp/ad-tools/keyword-planner/)
仮に月予算が20万円で配信予定の場合、低いクリック単価でも20万円/440円で454回クリックさせられる目安ですね。
この454回のうち何人が問い合せ・購入してくれるか?と考えていきます。
② Meta広告ライブラリ

Meta広告ライブラリは実際にMeta広告に配信されている広告を確認できる無料の公開データベースです。(https://www.facebook.com/ads/library)
実際のバナーも表示され、競合のクリエイティブ・訴求軸・配信媒体を視覚的に把握できます。
ただし、広告ライブラリで分かるのは「出している広告の一部」まで。
出稿量・媒体別予算配分までは見えません。
③ サジェスト・トレンド調査ツール

検索候補のGoogleサジェストやGoogleトレンド(https://trends.google.co.jp/trends/)を活用すると、ユーザーがどんな関連キーワードで検索しているかの傾向や、季節性・話題性の変化を確認できます。
✅ まとめ
無料ツールでも「需要の大きさ」「競合の広告傾向」は掴めます。
しかし、“どの競合が、どの領域に、どれくらいの規模で出稿しているか”までは見えません。
上級者はここまで見る|Dockpitで競合の広告構成を読み解く
より実践的な調査を行いたい場合は、Dockpitやsimilarwebのようなデータ分析ツールが有効です。
Dockpitは、競合サイトの流入構成や広告依存度を可視化できるプロ向けツール。
競合他社と自社の状況が横並びで比較できます。
【Dockpitで分かること】
・サイト流入数推定データ(ユーザー数/新規ユーザー率/1人当たりのページビュー数/滞在時間/直帰率etc…)
・各社の流入経路(自然検索/広告/SNS/外部サイトetc…)の比率
・広告経由の流入量とその媒体
・時期別/経路別の流入推移
たとえばDockpit上で、A社の流入経路が「広告70%・自然検索20%・SNS10%」となっていれば、広告主導型の戦略であることが一目で分かります。
またそういった会社がどのリスティング、ディスプレイ、SNS等のどのメディアに力を入れているかも推定できます。
事前に知っておけると誤ったメディア選択を防げそうですね。
【Dockpit×広告URL分析で見抜く「キャンペーン構成」】
さらに、広告URLのパラメータ分析を組み合わせることで、競合のキャンペーン構成まで推測することが可能です。

こちらはDockpitデータから弊社がおまとめした資料になります。
こんなところまでわかるの…?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
あくまで表側で見えるパラメータからの推測ですが、ここまでまとめると競合の戦略が具体的にイメージできそうですね。
この場合、
媒体:Google広告、Microsoft Bing広告、YouTube広告、Yahoo!ディスプレイ広告
傾向①:Google検索とMicrosoft Bing広告によるPCユーザー補完が中心施策
傾向②:予算は大きくなさそうだが、YouTube、LINE、Yahoo!ディスプレイ広告も行っていそう
という戦略が見えてきます。
こうしたURL構造の分析を複数ドメインに行うと、「競合が今どの領域を強化しているか」「どの訴求をやめたか」まで把握できます。
【Dockpitを使うメリット】
無料ツールが“表層のデータ”を見せるのに対し、Dockpitなどの分析ツールは戦略の裏側を可視化します。
・どの媒体に予算を厚く割いていそうか
・出稿トレンドが上昇 or 減少しているか
・LP構成・訴求軸の変遷
これらを把握すれば、単なる競合モニタリングではなく、「勝てる領域」を見極めるための戦略設計が可能になります。
まとめ|無料ツールで基礎を掴み、Dockpitで戦略を立てる
市場調査の理想的な流れはこうです。
-
無料ツールで基礎情報を収集
→ 検索需要・競合数・話題性を把握 -
Dockpitで上位競合の出稿実態を分析
→ 媒体配分・訴求軸・広告構成を可視化 -
調査データから自社の戦略を設計
→ 「どこで」「誰に」「何を訴求するか」を明確化
🚀 Dockpitを使った「競合・市場調査レポート」を無料で作成します

アサーティブでは、このDockpitを活用し、業界内の競合分析・市場構造の無料レポートを作成しています。「自社と競合の出稿傾向を比較してみたい」「広告の戦略精度を高めたい」という方は、ぜひご相談ください。

